SaaSベンチャーで働くエンタープライズ部長のブログ

SaaSベンチャーでエンジニア→プロダクトマネージャー→エンタープライズ部長として働いています。

ChatGPT活用とメタゲーム戦略で3ヶ月でITストラテジストに合格した学習記録

今年の4月にITストラテジストという試験を受けて合格しました。合格率15%のそこそこ難関試験という区分でしたが学習戦略がよかったのだと思います。今後受ける人や資格受験者のために体験記を記しておきます。

受験のきっかけと試験の選定

ふと新年何か目標を立てようと思い受験に至りました。体系的に学習する機会があまり最近持ててないので資格でも取ってみようと安易に思いました。

試験の選定基準として

  • 数ヶ月で受験のきっかけが来るもの(大体新年に立てる目標は半年も経つと忘れているので)
  • 直近の業務に関わるもの
  • 知識を詰める学習時間が少なくても合格しやすそうなもの
  • 希少価値があるもの

を検討したところ、ITストラテジスト試験を選択しました。 ITストラテジスト試験は

  • 申込時期から3ヶ月で試験が開始する
  • 最近行っていたエンタープライズ向けのSaaS導入の仕事に関連し
  • 読解力と文章力、過去の経験が重要な試験であり
  • 合格率15%で情報処理試験として高難易度試験

で全ての条件を満たしたので受けてみることにしました。

学習戦略

ITストラテジスト試験は午前1,2と午後1,2の4区分に分かれ、午前1,2と午後1は60点が合格点。午後2は論文がA評価で合格です。

各区分にどれくらい学習時間を割くかが重要な戦略です。

アイテックさんの統計まとめ資料によると、令和4年の合格率は以下でした。

午前1: 73%、午前2: 90%、午後1: 66%、午後2: 31%。戦略で考えると合格率が低い区分に学習時間を割くべきです。

そのため、勉強時間は午前2 < 午前1 < 午後1 < 午後2 としました。試験が簡単なものから学習し、ボーダーを超えたら学習完了としていきます。

学習に用いた教材

  • ChatGPT(GPT4モデル課金版)

のみです。ChatGPTは午後2の試験で駆使しました。(後述)

学習内容

午前2(合格率90%) 学習時間 1~2時間

まず一度過去問を解いてみたところ8割正解しました。経営戦略系の問題で、ある程度論理的に考えれば答えられるものが多かったので問題ないとしてそれで学習は終わりにしました。

午前1(合格率73%) 学習時間 4~6時間

こちらは過去問を解いたら6割5分の正解でした。少しボーダーを上回る程度で不安だったので、過去問2~3年分を解きました。解説確認も含めて1回1時間程度で完了したので学習時間は4~6時間です。結果、大体7-8割取れるようになったのでまあ大丈夫だろうと学習は完了。たまに気が向いたときに見直すくらいにしました。

午後1(合格率66.4%) 学習時間 20時間ほど

ITストラテジストの午後試験は論述になります。長文の問題文を読み、設問に適切に答えていきます。概ね大学入試の国語2次試験のようなものできちんと文章を読み、なるべくオリジナリティを持たずに文中の文言で答えることが必要になります。

利用した参考書は翔泳社のこの1冊のみです。翔泳社の模範解答とIPAの模範解答が両方載っています。過去問を解いて参考書の解答と解説を読んで見直し。コツを掴むまで過去問を3年分ほどこなしました。午後1は訓練で6割以上は取れる試験だと思います。学習時間は20時間ほどでしょうか。

午後2(合格率31%) 学習時間 40時間以上

鬼門の試験

午後2は最も合格率が低い鬼門の試験です。2時間で3000文字ほどを手書きで記述する集中力を使う試験です。

このような「あなたの経験に基づいて、DXを実現する新サービス企画を書け」等の短い問について論述する形式です。受かりやすい構成は決まっていて、章立て、盛り込むべき要素などは参考書を読めば把握できます。しかし自由記述論文なので、一意の解答がありません。一応模範解答例も参考書に載っているのですが自身の経験である以上オリジナルの解答になります。

ChatGPTを学習に使う

学習方法に悩んでいたところ3月頃にChatGPTのアップデートでGPT-4モデルが使えるようになりました。このモデルは論理構成を生み出す力はピカイチです。米国の司法試験に良成績で合格できるレベルと言われています。

ChatGPTに問題文と自分の解答を読み込ませて添削してもらう勉強方法を導入しました。添削は適格で論理構成が甘いところや、具体的に書いた方が良い点などを指摘してくれます。特に添削結果について、問題文にかかれているこういう要素を含めるとしたらどうか?など対話形式で相談できるのが便利でした。

ChatGPTを活用した学習の詳細はこちらに記しました。

www.blockchainengineer.tokyo

過去の経験の棚卸し

午後2は2時間の試験ですが、試験会場でいきなり3000文字を2時間手書きで書くのは結構至難の技です。論述に使えそうな経験を棚卸しして論述のパーツとして予め用意しておく必要がありました。

過去問3年分ほど解きながら過去の経験を棚卸ししました。過去問に出てきたテーマのうち、

  • 新サービス企画
  • 基幹システムの再構築、
  • システム導入による業務DX
  • ITを活用したビジネスモデル策定支援

などは類似経験があり棚卸ししました。

経験がないテーマは、他社事例を調べて課題や進め方を想像しながら論述しました。基本はPCで書きますが、一度は手書きで通して原稿用紙に書きました。2時間の手書き論述は慣れないと辛いので試した方が良いと思います。

本番1ヶ月前にTAC模試を受けて上位を取れたので自信につながりました。学習時間は測っていないのでわかりませんが40時間は学習したのではと思います。

当日

9時半開始だったのでその前に着けばいいかと考えていたところ、集合が9時だと電車で気づき、タクシーアプリのGOで最寄り駅にAIタクシーを予約してギリギリ間に合いました。午前中の試験自体は難なくこなしました。

午後1はNFTの問題が出てボーナスかと思いきやプライベートチェーンで構築と書いてあり、これブロックチェーンの意味あるんだろうか…と思い変な意地で別問題を選択。

午後2はDX系の問題を予想していたものの打って変わって部門間調整の上での基幹システムの改修優先度付け。社内情シス的なポジションにいたことがないので、過去請負での基幹システム刷新案件から課題やエッセンスを抜き出して、もし自身が情シスとして運用するとしたら…を想像しながら組み立てました。

製造業の会社を舞台に、生産システムの製造原価が販売管理システムに早く連携できるようにしてほしいという要望を営業部門と製造部門の板挟みになりながら解決案を組むストーリーを作り、時間ギリギリ書ききれました。

感想

学習の感想

まず論述では過去の経験を棚卸ししてまとめる良い経験になりました。また論文ではROIをどのように計測するかなども問われるので改めて論理をまとめることで、今後の業務・システム改革業務にも役立ちそうです。

高難易度と呼ばれる試験でそこまで多くの学習時間は取れなかったものの、戦略的に学習できたために合格できたと思います。受験勉強は根性論になりがちですが、実はメタゲームが始まっていて、試験の選定、学習時間配分が重要になります。

自分の経験を考えて、知識より経験で対応できる試験を選定したこと、合格率の低い区分に勉強時間を振り分けたことで勝率を上げました。

LLM(ChatGPT)は学習に有用だと身を持って感じた

さらに今後、学習にAIを活用する観点が重要になると感じました。小論文のような答えが一意に定まらないものはLLM(ChatGPT)を駆使すると予備校などがない環境でも学習しやすくなります。ChatGPTがあったために今回合格できたとも思います。

ChatGPTを用いた学習は大学試験の小論文などにも活かせると思うので、受験生の皆さんは検討してみてください。「speak」というOpenAI発のLLM英語学習アプリを使っているので次は英語かなあと思ったりしています。

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