SaaSベンチャーで働くエンタープライズ部長のブログ

SaaSベンチャーでエンジニア→プロダクトマネージャー→エンタープライズ部長として働いています。

デジタル化の流行と「上流工程」の終焉

DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が流行し、猫も杓子もデジタル化という言葉を使い始めました。さて、デジタル化とは何なのか、そして流行しはじめたのはなぜなのか。 端を発するのは経産省の「2025年の崖」のレポートだと言われていますが…

カスタマーサクセスとは何か。エンジニアリングとの関係性

直近、ブロックチェーンに関係ないソフトウェア開発もしているということで、今月から少しブロックチェーン以外のことも書いていきます。 カスタマーサクセスについて学びました。プロダクト開発においてはユーザーのニーズを汲み取って機能に落とし込むこと…

MoneroのRingCTにおける金額の秘匿方法

MoneroのRingCTにおけるMLSAG,その元になったLWWのLSAGについて前回、前々回で解説してきました。 www.blockchainengineer.tokyo www.blockchainengineer.tokyo 今回は、RingCTにおける金額の秘匿方法について記載します。 Ring Confidential Transactions …

MoneroのRingCTに使われるMLSAGについて

前回はLWWのLSAGについて記事を書きました。こちらの知識を元にして、MLSAGはどのようなものかをこの記事では述べていきます。 MLSAGはRingCTの導入時にMultilayered Linkable Spontaneous Anonymous Group signaturesとして提唱された署名方法です。 元論文…

MoneroのRingCTに使われる署名の基本となるLWWのLSAGについて

MoneroのRing Confidential Transactionによって利用された技術にMLSAGがありますが、元となった技術としてLWWのLSAG(Linkable Spontaneous Anonymous Group)があります。これはAdam Backが修正を加えることでRingCT利用可能だと伝えたものです。 MLSAGにつ…

サーベイ論文: A Survey on Privacy Protection in Blockchain Systemの読書メモ

2018年の Journal of Network and Computer Applicationsに掲載されたブロックチェーン上のプライバシー技術のサーベイ論文について読みました。A survey on privacy protection in blockchain system 以下は読書メモです。 概要 論文のゴールは、ブロックチ…

Moneroにステルスアドレスに加えてリング署名が必要な理由

Moneroにはステルスアドレスという受取人を秘匿する技術と、送金者を秘匿するリング署名技術が利用されています。しかしながら、ステルスアドレスは送金者のアドレスを秘匿化する仕組みになっています。ここでさらに送金者を秘匿するリング署名が必要な理由…